XP-Pen 液晶タブ Artist 22 Pro :コスパ最高、完璧を求めてはダメ
普段、iPad Pro、及びWacom Cintiq 13HDを用いてイラストを描いています。この度画面の大きな液晶ペンタブレットにも手を出したいとおもい、こちらの商品を使用してみることにしました。
いわゆる海外製液タブをワコム、Apple両社の製品を利用したイラストレーターの目線でレビューさせていただきます。
良い点
・スマートな見た目です。厚さもなく、普通のモニタよりも少し厚みがあるかなといった程度です。
・ファンクションキーのないこちらのモデルはベゼルが薄く、全体の見た目がとてもスマートです。私は普段ファンクションキーを使用しないため、こちらのモデルのほうが好みです
・角度調節が容易なため、気が向いたらいつでも変更できます。
悪い点
・ケーブルが下方向に伸びるため、ケーブル端子に負担がかかりそうです。独自端子のため、変換ケーブル等も使用できないため、ケーブルの取り回しに注意する必要があります。
私は、お絵かきのツールとしてではなく、スカルプティングなどのモデリング作業での使用なのでそこまで視差は気になりませんが、絵を描くとしたら少し視差を感じるかもしれません。ですが、とりあえず液晶タブレットに慣れたい、という方もお仕事で、ご使用になられる方にもおすすめできるものではあります。 付属してある商品の説明欄は非常に簡易的なものであり、結局は公式HPで説明書を見る事になるかと思います。 公式ホームページでも最新式がダウンロードできます、って書いてあるのに再度読み込んでください また、接続の説明書も簡易的すぎてお客さんが”理解している前提”で書いてるので初めて買った私としては少し戸惑ったりしました。 板タブからの初めての液タブなので直接描けることで作業効率もアップしてます。
使用してみて
・充電式のペンですが、握り心地もよく描き心地も良かったです。グリップ部分が太くなっています。旧式のワコム Intuosシリーズのペン < Artist付属ペン < ワコムプロペンといった印象をうけました。
・モニタですが、赤が弱い印象を受けました。色調節でモニタに近い色を出すことはできました。
・描画遅延ですが、無いとは言えません。細かいところの書き込みで明らかに描画がついてこない場面がありますが、通常の描画には特に問題がなく感じました。
・筆圧については、描き出しの検知がとても弱く感じました(今まで8192段階を使ってなかったせいかもしれませんが)そのため筆圧をかなり調節して上げる必要がありました。
描き心地はかなりいい感じです。フィルムを貼ればアンチグレアになるのでグレアが気になる場合はCIntiq用のフィルムで代用ができます。
・画面視差はあります。しかしこのサイズだと自分が正面からモニタを見ることもないのでそこまで気になる程ではありませんでした。キャリブレーションを何回かすることで使用範囲でのズレは気にならなくなりました。
・付属の手袋があるため温度はほとんど感じませんでしたが、実際素手で触ってみてもそこまで熱くなっておらず、手袋がなくても作業に支障はありません。
・解像度がFHD(1920x1080)ですが、近づいて見るとやはりドットは気になります。しかし普段描く距離で使う分には気になりませんでした。近距離でのドットが気になるのであればもっと解像度の高い液タブを使用したほうがいいと思います。
・ Artist 22 Pro 液タブ 非常に安定しています。以前、Macとの相性が悪いと書きましたがその後最新ドライバが出たのでインストールしたらマウスの問題も解決!不具合が全て解消。Macも気持ち速くなり非常に快適になりました。
まとめ:
・遅延はするものの旧ワコム Intuosとほぼ同じ反応速度。
・ペンの充電も気にするほどではない
・色はかなりきれい、調整で更に見やすくといった感じです。
・重量も軽く設置場所もコンパクトなため耐重量を気にせず設置できます。
・コストパフォーマンスはたしかに高いです。
私の場合ですが、リアルタイム性を極端に求める描画をしないので、この製品でも十分に作業ができました。
大変コストパフォーマンスもよく、製品の作りもしっかりしていて好印象でした。
おそらく、この液タブを購入しようとしているユーザははじめての液タブという方が多いのではないでしょうか。
はじめての液タブにこの製品、アリだと思います。前述したように完璧な製品です!とは言えません。しかしワコムの半分以下の価格でこのようなクオリティを出せるのであれば良いと思います。
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